診療科目

睡眠時無呼吸症候群
(SAS)
(歯科一般)

Medical courses

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について


(図1)

睡眠時無呼吸症候群(SAS: sleep apnea syndrome)は睡眠障害の一種であり、呼吸が停止するたびに眠りが浅くなるために十分な睡眠をとることができず、重症例では日中の傾眠傾向が顕著になり、社会生活を普通に営むことが難しくなります。また、高血圧症のリスクが増大する等、全身の健康への影響が大きいといわれています。
SASの重症度は、睡眠1時間当りの無呼吸(10秒以上の呼吸気流の停止)と低呼吸(50%以上の換気の低下と4%以上の酸素飽和度の低下)の合計回数で表す無呼吸低呼吸指数(AHI: apnea hypopnea index)で判断されます。AHIが5以上で20未満の場合は軽度、20以上で30未満の場合は中等度、30以上の場合は重度と診断されています。
(米国睡眠医学会の提唱する基準より)


(図2)

睡眠時無呼吸障害の治療法には、大きくわけると耳鼻咽喉科で古くから行われている外科的治療、内科的治療のマスク療法(CPAP: 持続陽圧呼吸療法) , 歯科的治療のマウスピース療法に区別されます。

軽症例、あるいはマスク装着の煩わしさ等の理由からCPAPの応用が難しい場合等には、下顎前方整位型のマウスピースが応用されています。マウスピース治療は歯科で行いますが、医科の専門領域との連携が必須であり、医科的診断の後、医科担当医からの依頼に基づいて、歯科担当医がマウスピースの製作・装着・管理を行います。
治療の実際は、上下顎歯列の印象採得(歯型をとること)後、上顎と下顎のそれぞれに装着するマウスピースを製作(図1)し、これを装着、さらに下顎を前方に突き出すようにした位置で上下の装置を連結固定(図2)することにより、装置装着時に下顎を前方へ移動させて上気道を拡大し、上気道の閉塞による無呼吸の発生を減少させます(図3)。
この治療法には、装置装着の煩わしさ等による負担や抵抗感がCPAPに比べて少ないという利点があります。一方、下顎を前方へ移動させる程度が不十分な場合には、無呼吸の軽減効果が十分に得られず、また下顎を前方へ移動させる程度が過大な場合には、歯列や咬合(咬み合わせ)に悪影響を及ぼす危険性があるという欠点があります。

マウスピース治療には定期的な来院による慎重な対応が必要であり、また治療効果の確認のために医科の専門領域による再評価を行う必要があります。また、歯列や咬合の状態、あるいは顎関節症や歯周病の程度によっては、マウスピース療法が困難な場合やマウスピース療法前に歯科治療が必要な場合がありますので、注意が必要です。

文:Dr. 荒川

(図3)

睡眠呼吸検査で睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は
マウスピース療法保険適用3割負担   約7,000円〜

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